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視覚芸術家ソ・ダソムの連載 「Texture」第六回

爽やかなゴールデンウィークとなりました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。行きたかった場所へ旅をしたり、家族や友人とおいしいものを食べたり、積読を1冊ずつ攻略したり。マイリストのチェックを入れた映画を日がな1日見続けたり、好きなことが思いきりできる時間でありますように。

先週、ダソムと一緒に釜山、統営を旅してきました。10年近く親しく過ごしていますが、一緒に旅をするのは初めて。同じ部屋に宿泊だったこともあって、大人数でわいわい過ごしている時にはできていなかった話も、じっくりと聞くこともできました。

「요즘 소화가 잘 안되는 거예요.」(最近、消化が良くないんです)と2月頃に聞いていました。その後ダソムの体調がどうなったのか、ずっと気になっていたこともあって、統営の夜に二人で散歩に出かけました。ちょこちょこと、一日中食べ続けたお腹の消化も助けたい。気温は穏やかなのに、リアス式の海岸の海風は思ったよりも強くて、ビュービューと吹きつける風に髪の毛をあちこちに散らしながら、ひたすら歩く。途中、公園にある健康器具を見つけて腰を左右に「イチ、ニ」と運動。3泊4日の旅の間も、食べる量や時間帯に気をつけていたダソムの健康管理法。探究心の強いダソムらしく、様々なやり方を調べ尽くして、自分にあった最善な方法をみつけたようです。

今月の「Texture」は、ダソムが今年に入ってからコツコツ続けている「自分の体をメインテナンスする方法」をたっぷりと。では、どうぞ。

Texture_6  私を手入れする健康な習慣と食事。

私は最近、健康管理に力を入れている。「最近」というのは2023年に入った3月〜4月にかけててのことなのだが、その間に私が試みたこと、そしてその試みによる変化についてお話をしようと思う。2022年12月からand recipe(のHP)で<Texture>というテーマで文章を連載しているが、今考えてみるとその頃自分が気付くことができていなかっただけで、私の体はすでに良くない信号を送っていた。今年に入った1月〜2月の間に、以前にはなかった体の異常を感知するようになったのだが、いつの頃からか消化がうまくいかなくなった。自覚するべき症状に気づく直前の12月は年末で私の誕生日もあったため、いつもより約束も多く、お酒を飲んだり特別な食事を食べたりしに行くことが何度かあった。しかしそれが何日も続いたわけでもなかったし、その時は特別な異常を感じることはできなかったのだけれど、1、2月になると徐々に症状を感じるようになった。

今までのエピソードをよく読んでくださっている読者の方々はおそらくご存知だと思うのだが、私は自分の芸術活動の表現手段として積極的に活用するほど「食べる」という行為自体に関心も高く、(食べることを)経験したいという欲求も強い。だから、そのような過程を可能にする基本的な身体能力である「消化」ができなくなるということは、大きな不幸であるということのみならず、今回のように比較的長い間続いた「消化不良」は、人生の前半から考えてみても、初めて体験する慣れない不便さだ。(消化不良の原因について)いくつかの理由を推測してみるだけで、はっきりとしたことはわからなかったが、何週間も似たり寄ったりのコンディションで過ごした末に、私の人生において「今は健康を最優先にしなければならない」という強い考えに至った。

まず、消化が良くないために食べる量が少なくなり、(体調不良の)原因を知ることができない不安のために、今の私の体の症状を解決してくれる、いくつかの情報を探してみることにした。「消化が良くないこと」以外に、病院を訪れるだけの特別な痛みやその他の異常はなかったため、疲れにくいコンディションを保てるよう、通常は比較的少ない量を食べ、少し多く動くということが、実践を通して一旦(消化の悪さを)解決してくれるのではないかと考えた。一種のダイエットと類似した構造ではあるけれど、見た目の問題ではない。

健康な体を作るための意志が強かったので、もう少し目的に近く、活用する価値がある情報を探し始めた。まず健康トレーナー、医師、栄養士などの専門性を持った人たちが制作したYouTubeコンテンツを通して、断続的な断食、ケトジェニックダイエット(*1)など、ある程度、効能・その長所と短所が立証された献立と食事の周期などが含まれた管理法も試してみるようになった。そんな中、あるひとつのチャンネルは、実際に試してみようと私を鼓舞する内容が盛り込まれていた。このチャンネルも他のチャンネルと同じように、献立の実践方法とその効能を紹介していたのだけれど、他と少し違った点は、今まで常識だと思っていた健康管理とダイエットに関した情報の中で、間違った認識を論理的に指摘して証明したり、より具体的な理論に基づく新しい案を提示するだけでなく、何よりも私が実践可能な方法を示してくれていた。
*YouTubeチャンネル:「ダイエット科学者 チェギョム」(@TheDietReader

ケトジェニックダイエットとは(*1)
ケトジェニックとは「ケトン体を体の中で作り出し、それをエネルギー源として働かしている状態」のこと。ケトジェニックダイエットとは、糖質の摂取量を極端に少なくすることで、体内で最初に使われる糖質を少なくし、ケトン体を主なエネルギー源とする方法。私たちが主食として摂取している炭水化物(米・パン・麺など)が分解されると糖質となり、通常「糖質」がエネルギー源となっている。この糖質が体の中で枯渇すると、体脂肪を分解して作り出されるのがケトン体。このケトン体が糖質に代わって、エネルギー源となるため体重が落ちるという原理。

ケトジェニックダイエットは、低炭水化物・高脂肪食のダイエットで、炭水化物源をできるだけ減らし、その代わり脂質を摂取する食事方法。体重の減少など、さまざまな効果が期待されているが、通常の食事スタイルと異なる点が多いため、コントロールが難しく継続できなくなったり、反動でリバウンドをする可能性もある。

期間を決めて減量ができたら、バランスの良い食事に切り替え、運動も取り入れるなど、生活習慣の改善をしていく必要もある。
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彼(チェ・ギョム)の理論の始まりは、「太った状態」つまり肥満についての定義が少し違った。既存の肥満に関するパラダイム(その時代の規範となるような思想や価値観)が、「熱量」が過剰摂取されて生じる「体脂肪過剰」の状態になったら、この人が考える肥満は「代謝(メタボリズム)の問題」を同伴するということが核心で、数字だけで計算するカロリーの問題ではなく、それを消化して吸収する全体的な「代謝システム」に生じる問題が、関心を持って根本的な解決がなされなければ、繰り返されるしかない状態だということだ。

いずれにせよ、ありがたくも彼が真摯な態度で研究をし、その集大成をまとめた資料を見ながら、私の生活に適用してみない理由はなかった。砂糖と小麦粉、悪い(酸化していたり、遺伝子組換の穀物で作られた)油、揚げ物をやめてみることを特に強調し、しんどければ徐々に減らしていくことを、「まずすべきこと」として説明していた。砂糖・小麦粉・揚げ物が、体に良くないことは、漠然とは分かっていたが、新たに知った事実は、香ばしい味を好む韓国人が好んで使うごま油やえごま油などのすでに酸化した植物の種を原料とした油と、韓国で料理をするときにたやすく使用する豆で作った食用油などが、健康に良いどころか代謝に良くない影響を及ぼす可能性が高いということだった。

チェ・ギョムさんが制作した10〜20分の様々なシリーズコンテンツを見ながら、関心が生まれた理論を裏付ける詳しい内容については、彼が書いた本を購入して読んでみた。その本には誰かの理論ではなく、本人も知らなかった内容をどうやって勉強することになったのか、生物学的、栄養学的、医学的な専門家たちの研究結果をもとに、本人が思考して研究した内容が込められていた。その内容を簡単にお話しすると、食べる時間を個人の状態に合わせて調整・制限をすることで、インスリンの抵抗性を低くして、体にすでに存在する脂肪をエネルギーとして使用し、燃やすことのできる環境を(自ら体が)作ってくれる方法だ。これは、そもそも体に作動しているシステムを変え、このシステムを妨害する食べ物の摂取を避けることによって、体にある機能を喪失した細胞たちを分解して、もう一度エネルギーとして使用し、「自ら食べて浄化する」という意味のオートファジー(自食作用)という現象を利用したものであるため、単純に数字で表れるカロリー計算ではなく、また「鋭敏で徹底した断食と運動を通して体を作ること」とは差異があるように見えた。

特に私が大きく共感できる部分は、食生活の中で自分も知らなかった「代謝を妨害する習慣」についてだ。私は普段、果物を使ったデザートのような甘いものが好きな上に、たくさんの量ではないと考え、少しずつしょっちゅう、別段なんの意識もなく食べ、また一種の日常の中の「人生のロマン」だと思ってコーヒーやワインなど、砂糖にカフェインとアルコールを楽しんで食べ、飲むので、このように代謝を大きく妨害する食べ物(砂糖・小麦粉・悪い油・揚げ物)を食べず「熱量のある食べ物」を食べる時間を、1日の中の8時間程度に制限(個人のコンディションによって時間は変わる)して、食事以外に間食は食べず、食べられる時間にはよく食べ、空腹を維持する「断食の時間」を次第に増やしていき、また適性状態で維持することがチェ・ギョムさんのガイドラインをシンプルに要約した方法だ。

私は食べることが好きだが、とりわけたくさん食べるという考えはなかったのだけれど、それでも手足が冷たく、食べる量に比べて太ったと考えていたため、これを循環・代謝の問題として見てみると、実際にたくさんの問題を解決をすることができるという判断に至った。特に手足の冷たさと、たくさんの量を食べなくても簡単に太る理由は、体の中でエネルギーが循環する力が強くなく、基本的に自分が持っている熱量を自ら燃やせないことなのではないか。なぜこのような現象が生じるのか、長い時間をかけて自ら気にして確認もしてきたので、チェ・ギョムさんの方法の中を、自分で試して適用してみながら、確認してみる部分があると考えた。私たちが新しい論理に同意をして受け入れたら、自分に適用してみながら、無理のある部分はほどほどに調整し、無理のない習慣を作ることが重要だ。

現在(食事管理を始めてから)計5周間程度の時間が流れて、体の成分や体重をしょっちゅう測定するわけでなないけれど、目につくような変化が起きた。まず、今は消化ができないという状況はほとんどない。また、以前は習慣的に食べていた食べ物をほとんど食べずにいたのだが、執着が生じたり、無理や我慢をしている感じはそれほどない。これまで持っていた悪い習慣を「見つめ始めた」ということも心理的に健康改善の影響を受けていて、実際に体重もある程度落ち、不要だと感じる部位の脂肪(太腿、脇の下、腰のあたりの隠れた脂肪など)がなくなっていることを観察しながら、今自分がポジティブなアクションをしていると思う。ただ、少し不便なことがあるとしたら、家族や友人との食事の時間や、外食のメニューを選定しながら、了解を求めなければいけないこと。そして、女性であるがゆえ、一月に一度やってくるホルモンの変化で生じる食欲や瞬間的に甘いものを食べたくなる衝動が、2〜3日程度持続することが分かった。これを解決するため、しばらく前から小麦粉と砂糖類を使用せずに、代替することのできる材料で、健康的なデザートを作ってみたり、作る練習をしてみたりした。

その過程と結果、全てに興味が湧いたいくつかの(健康的なデザートの)写真を共有し、下には私が主に摂取する食事の材料も紹介する。

 

<基本の食事>

1、卵(無抗生物質のエサで育った畜産物)

2、牛乳(無抗生物質のエサで育った畜産物)、ヨーグルト、チーズなどの乳製品

3、各種きのこ

4、野菜:キャベツ、人参、ブロッコリー、なす、アボカド、季節野菜など(可能であれば無農薬、有機能野菜を好む)

5、海産物:エビ、たこ、サバ、タチウオなど

6、肉類:牛肉、豚肉、鶏肉、かも肉(可能であれば無抗生物質のエサで育った畜産物)

<甘いもの>

甘いものをもう習慣的には食べていないけれど、見た目も美しく味も良い代替デザートを作る試みを、最近始めた。関心のある方々に作り方を共有しようと思う。この試作を通して、ある程度(味が)安定したら、料理を媒介としたプロジェクト「practice makes practice」につなげて、たくさんの人と情報を分け合いたいと思う。甘い味の代わりになる材料で、しっとりさの程度と固さなどにある問題を和らげることができるよう、レシピを調整して応用することがわかった。私は海外のブロガーのレシピを参考にして、自分のスタイル通りに試作をしてみた。

[バナナピーナッツバターブラウニー]
小麦粉の代わりにプロテインパウダー、砂糖の代わりにバナナとバニラビーンズ、アルロース(脂肪の燃焼を促進する希少糖由来の甘味料)を入れて、砂糖不使用の100%カカオチップとパウダーを使用した。炒ったくるみも入れるのだが、しっとりしていて良い味。小さなピースにカットして冷蔵庫に入れておく。

よく熟れたバナナをつぶして卵をまぜて作る生地。

ブラウニーの生地の下には、家にあったオーツグラノーラとバターを混ぜてひいた。ドライフルーツがあるので、糖分が少し入っているけれど、よい調和が叶った。

[グリークヨーグルト]
もともと、とても好きな糖成分2%以下のグリークヨーグルト。アルロース(脂肪の燃焼を促進する希少糖由来の甘味料)を少し混ぜ、糖分の含有が低いベリーをそえて凍らせたら、甘い間食の代わりに食べるのに良い。

[季節に合う木苺ともう終わりのイチゴ]
ブルーベリー、ラズベリー、ストロベリーなどのベリー類は、糖成分が相対的に低い果物だ。

[木苺 アーモンド チョコレート]
木苺にバター、砂糖不使用のアーモンドを入れ、チョコレートをかぶせた。香ばしく、ほろ苦い味で木苺の種の食感が良い。

[チアシードとヨーグルト、ブルーベリーを混ぜて1日寝かせたチアシードプディング]
柔らかい食感と豊満感が、(体に)負担のないデザートだ。

<私の気分とコンディションの管理>

食事の管理を始めて以来、適切な運動をすることに力を注いでいる。フリーランサーである私は、家や作業室で過ごす時間が多く、今年は特に今までよりも、もっとそうなった。これはやはり、健康の異常とコンディションの乱れによって、感情の変化が生じて決断することになった。途方もない運動というよりは、朝起きて正午になる前の30分「正午のヨガ」またはストレッチをして、陽が出ている時に歩き、食事の後に絶対的に動こうと努力した。もちろんとても面倒で、楽しいだけのことではないが、時間を決めておくよりは、習慣として(時間を運動に)費やすことを目標に、まず太陽の下で歩くことにして、30〜40分程度無理をせずに行おうと思った。

<好きだったコーヒー・お酒とは、しばしさよなら>

お酒とコーヒーが好きな人は多くても、たくさんの量のお酒とコーヒーが体にいいと自信を持って言える人はいないだろう。私もワインと濃いコーヒーや紅茶が好きだったけれど、食事管理の習慣をスタートしてから、ほとんど飲まなくなった。特にお酒はこの5週間飲まなかったし、コーヒーはどうしても飲みたくなった場合に飲んだり、可能ならディカフェインのコーヒーを選択した。お酒はインスリンの抵抗性を高める絶対的な物質だとはいえ、お酒を分解するために体内のほとんど全ての細胞を動かすため、その間は私の「基本的な代謝エネルギー」を消費するためには体が働かない。そのため、食事の管理をしている間は「なるべくお酒を飲まないほうが良い」という助言を受け入れた。コーヒーは飲んでも良いけれど睡眠の質のため、遅くない時間に紅茶やコーヒーを全てディカフェインにして飲むか、ハーブティーを主に飲んだ。

食事の管理を始めてから、まだ5週目を進行しているというだけで、大きな成功を収めたということはできないけれど、その過程はとても気に入った。大小の失敗や成功があったとしても、たくさんの人が健康な方向に少しでも近づけたらという気持ちで、もし参考にできることがあったら、各者の生活に(この食事管理を)活用してみてもらえるようにと願う。この新しいパラダイムを検証するチェ・ギョム氏によると、最少でも3ヶ月の間はこの状態を持続して、その後日常に支障がない程度に自由に調整すると良いということを勧めている。最少3ヶ月持続できれば、何十年かの間積み重ねてきた良くない習慣や慣性が、少し健康的な方向に作用するためだということだ。

もし私と似た問題を経験したり、周辺に該当する状況のある方たちがいたら、代謝に対して悪い影響を与える習慣から、まず減らしていくことをお勧めする。

 

Texture_6  나를 돌보는 건강한 습관과 음식

나는 요즘 건강관리에 힘쓰고 있다. ‘요즘’이라고 하면 2023년 들어서 3-4월 정도인데 그사이 내가 시도했던 것, 그리고 그로 인한 변화에 관해 이야기하려고 한다. 2022년 12월부터 and recipe에 <Texture>라는 제목으로 글을 연재하고 있는데 지금 생각해 보면 그즈음 스스로 눈치채지 못했을 뿐 나의 몸은 이미 좋지 않은 신호를 보내고 있었다. 올해 들어 지난 1-2월 사이에, 전에 없던 몸의 이상을 감지하게 되었는데 언젠가부터 소화가 잘되지 않기 시작했다. 자각할 만한 증상이 있기 직전 12월은 연말이고 또 나의 생일이 있었기에 평소보다 약속도 많고 술을 마시거나 특별한 음식을 먹으러 가는 일이 몇 번 있었다. 하지만 아주 여러 날은 아니었고 특별한 이상은 느끼지 못했는데 1, 2월이 되면서 서서히 증상을 느끼게 되었다.

지난 에피소드들을 살펴본 독자들은 아마 알고 있을 텐데, 나는 나의 예술 활동에 적극적인 표현 수단으로 활용할 정도로 요리를 좋아하고, 식재료나 궁극적으로는 먹는 행위 자체에 관심도 많고 경험하려는 욕구가 강하다. 그래서 그런 과정을 가능하게 하는 기본적인 신체 능력인 소화가 안 된다는 것은 큰 불행일뿐더러 이렇게 비교적 긴 시간 동안 지속된 소화불량은 인생 전반을 놓고 봐도 처음 겪는 낯선 불편함이다. 몇 가지 이유를 추측해볼 뿐 뚜렷한 이유는 알 수 없었지만,  몇 주를 비슷비슷한 컨디션으로 보내던 끝에 지금 내 삶에서 건강이 최우선이 되어야 한다는 강한 생각을 하게 되었다. 우선 소화가 잘 안되어서 먹는 양이 줄었고 원인을 알 수 없는 불안감 때문에 내 몸의 증상을 해결해 줄 여러 정보를 찾아보게 됐다. 소화가 안 되는 것 이외에 병원을 찾을 만큼의 특수한 통증이나 다른 이상은 없었기에, 덜 피곤한 컨디션을 만들고 평소와 비교해 적게 먹고 조금 더 움직이는 실천을 통해 일단 해결할 수 있지 않을까 생각했다. 일종의 다이어트와 유사한 구조이지만 외형 가꾸기의 목적이 아닌 건강한 몸을 만들기 위한 의지가 강했기 때문에 좀 더 목적에 가깝게 활용할 가치가 있는 정보를 찾아보기 시작했다. 먼저 건강 트레이너, 의사, 영양사 등 전문성을 가진 사람들이 제작한 유튜브 콘텐츠를 통해 간헐적 단식, 키토 다이어트 등 어느 정도 효능과 장단점이 입증된 식단과 식사 주기 등이 포함된 관리법도 접하게 됐다. 그러던 중 유독 한 채널은 내가 직접적인 시도를 하도록 의지를 고취하는 내용이 담겨 있었다. 이 채널도 다른 채널과 마찬가지로 식단 실천 방법과 효능을 소개하고 있었지만 좀 다른 점은 그동안 상식이라고 여기던 건강관리와 다이어트에 관한 정보 중 잘못된 인식을 논리적으로 짚어 증명하거나 더 구체적인 이론에 근거한 새로운 안을 제시할 뿐만 아니라 무엇보다도 내가 실천 가능한 방법을 제시하고 있었다.

*유튜브 채널: 다이어트 과학자 최겸(@TheDietReader).

그의 이론의 시작은 살이 찐 상태, 즉 비만에 대한 정의가 조금 달랐다. 기존의 비만에 관한 패러다임이 ‘열량(Calorie)이 과도하게 섭취되어 생기는 체지방 과잉의 상태’라 한다면 이 사람이 생각하는 비만은 ‘대사(Metabolism) 문제’를 동반하는 것이 핵심으로, 숫자로만 계산하는 열량문제가 아닌 그것을 소화하고 흡수하는 전체적인 대사 시스템에 생긴 문제가 관심을 가지고 근본적인 해결이 이루어지지 않으면 되풀이될 수밖에 없는 상태라는 것이다. 어쨌든 고맙게도 그가 진지한 태도로 연구하고 집대성해 놓은 자료들을 보면서 내 삶에 적용을 시도해 보지 않을 이유가 없었다. 설탕과 밀가루, 나쁜(산화되거나 유전자가 변형된 곡식으로 만든) 기름, 튀김을 끊어 보는 것을 특히 강조했고 힘들다면 점차 줄여갈 것을 가장 먼저 할 일로 설명했다. 설탕, 밀가루, 튀김이 막연하지만 좋지 않다는 것은 알고 있었지만, 새롭게 알게 된 사실은 고소한 맛을 유독 좋아하는 한국인들이 즐겨 쓰는 참기름이나 들기름 등 이미 산화된 씨앗의 기름과 한국에서 요리할 때 만만하게 사용하는 콩으로 만든 식용유 등이 건강에 좋기는커녕 대사에 좋지 않은 영향을 미칠 가능성이 높다는 것이다. 최겸 씨가 제작한 10-20분 내외의 여러 가지 시리즈 콘텐츠를 보면서 관심이 생겨 논리를 뒷받침하는 자세한 내용은 그가 쓴 책을 구매해 읽어 보았다. 책에는 어떤 한 사람의 논리가 아닌, 본인도 모르고 있던 내용을 어떻게 공부하게 됐으며 생물학적, 영양학적, 의학적 전문가들의 연구 결과를 토대로 본인이 사고하고 연구한 내용이 담겨 있었다. 그의 방법은 간단히 말해 시간을 개인의 상태에 맞게 조절 제한함으로써 인슐린 저항성을 낮추고 이로써 곧 몸에 이미 존재하는 지방을 에너지로 사용해 태울 수 있는 환경으로 만들어 주는 방법이다. 이것은 애초에 몸에 작동하는 시스템을 바꾸고 이 시스템을 방해하는 음식들을 섭취하는 것을 피함으로써 몸에 있는 기능이 상실된 세포들을 분해해 다시 에너지로 사용하는, ‘스스로 먹는다(정화한다)’는 뜻의 ‘오토파지(Autophagy)’라는 현상을 이용하는 것이기 때문에 단순히 숫자로 나타나는 칼로리 계산에 예민해 철저한 절식과 운동을 통해 몸을 마르게 하는 것과는 차이가 있어 보였다.

특히 내가 크게 공감할 수 있는 부분은 내 식습관 중 나도 몰랐던 대사를 방해하는 습관이다. 나는 보통 과일을 포함한 디저트류의 달콤한 음식을 좋아하는 데다 많은 양이 아니라고 생각하니 조금씩 자주, 별다른 인지 없이 먹었고, 또 일종의 일상 속 삶의 낭만이라고 여기며 커피, 와인 등 설탕에 카페인과 알코올을 즐겨 먹고 마셨으니까. 이렇듯 대사를 크게 방해하는 음식(설탕, 밀가루, 나쁜 기름, 튀김)을 먹지 않고 열량이 있는 음식을 먹는 시간을 하루 중 8시간 정도로 제한(개인 컨디션마다 다름)하고 식사 외에 간식은 먹지 않고 먹을 수 있는 시간에는 잘 먹되, 공복을 유지하는 단식 시간을 점차 늘려가고 또 적정상태에서 유지하는 것이 그의 가이드라인을 심플하게 요약한 것이다. 나는 먹는 것을 좋아하지만 유난히 많이 먹는다는 생각은 해보지 않았는데 그런데도 손발이 차고 먹는 것에 비해 살이 찐다고 생각하고 있었기 때문에 이를 순환, 대사의 문제로 보게 되면 실제로 많은 문제가 해결될 수 있으리라는 판단이 들었다. 유독 손발이 차고 많은 양을 먹지 않아도 살이 쉽게 찌는 이유는 몸 안에서 에너지가 순환하는 힘이 강하지 않고 기본적으로 내가 가진 열량을 스스로 태우지 못하는 것이 아닌지, 왜 이런 현상이 생기는지 오랜 시간에 걸쳐 스스로 궁금해하고 때로는 확인해 왔기 때문에 그의 방법 중에는 스스로 시도해 보고 확인해 볼 부분이 있다고 생각했다. 우리가 새로운 논리를 동의하여 받아들인다면 나에게 적용하면서도 무리할 수 있는 부분들은 적당히 조절해 무리하지 않는 습관으로 만드는 것이 중요하다.

현재 총 5주 정도가 흐르고 체성분이나 체중을 자주 측정하지는 않지만, 눈에 띄는 변화가 일어났다. 먼저 지금은 소화가 안 되는 경우는 거의 없다. 또한 습관적으로 먹던 달콤한 음식을 거의 먹지 않고 있는데 그러함에도 집착이 생긴다거나 억지로 참는 느낌은 많지 않다. 그동안 가지고 있던 나쁜 습관을 그저 바로보기 시작했다는 것으로도 심리적으로 건강 개선의 영향을 받고 있으며 실제 체중도 어느 정도 줄고 불필요하다고 느껴지는 부위의 지방(허벅지, 겨드랑이, 등 허리 부위의 숨은 지방)이 사라지고 있다는 것을 관찰하게 되면서 긍정적인 작용을 하는 것 같다. 다만 조금 불편한 것이 있다면 가족이나 친구들과 식사 시간이나 외식 메뉴를 선정하면서 양해를 구해야 하는 것, 그리고 여성이기에 한 달에 한 번 찾아오는 호르몬의 변화로 생기는 식욕이나 순간적으로 단것을 먹고 싶은 충동이 2-3일 정도 지속되는 것을 알 수 있었다. 이를 해결하기 위해서 얼마 전부터 밀가루와 설탕류를 사용하지 않고 대체할 수 있는 재료로 건강한 디저트를 만들어 보며 연습하고 있으며 과정과 결과 모두가 흥미롭기에 몇 가지 사진을 공유하며 아래에 내가 주로 섭취하는 식사 재료도 소개한다.

<기본식사>

1、달걀(무항생제)

2、우유(무항생제), 요거트, 치즈 등 유제품

3、각종 버섯

4、채소: 양배추, 당근, 브로콜리, 가지, 아보카도, 제철 채소 등(가능하면 무농약, 유기농 채소 선호)

5、해산물: 새우, 문어, 고등어, 갈치 등

6、육류: 소고기, 돼지고기, 닭고기, 오리고기(가능하면 무항생제, 목초 방목 사육 선호)

<달콤한 음식>

달콤한 것을 더 이상 습관적으로 먹지는 않지만, 모양도 예쁘고 맛도 좋은 대체 디저트를 만드는 시도를 최근에 시작하였고, 혹시나 관심이 있을 여러분들에게 방법을 공유하려고 한다. 이 연습을 통해 어느 정도 안정이 되면 요리로 하는 프로젝트 practice makes practice로 연결해서 많은 사람과 정보를 나누고 싶다. 단맛을 대신할 수 있는 재료들로 촉촉한 정도와 뭉쳐짐 등에 있어 문제가 완화되도록 레시피를 조절하고 응용하는 것을 알게 되었다. 현재 나는 해외 블로거들의 레시피를 참고하여 나의 스타일대로 시도해 보고 있다.

[바나나 피넛버터 브라우니]

밀가루 대신 프로틴파우더, 설탕 대신 바나나와 바닐라빈 알룰로스를 넣고 무설탕 100% 카카오 칩과 파우더를 사용했다. 구운 호두도 넣었는데 촉촉하고 괜찮은 맛. 작은 조각으로 잘라 냉동실에 두었다.

잘 익은 바나나를 으깨고 달걀을 섞어 만드는 반죽

브라우니 반죽 아래 집에 있던 오트 그레놀라와 버터를 섞어 깔았다. 말린 과일이 있어 설탕 당분이 조금 들어있지만 괜찮은 조화를 이뤘다.

[그릭요거트 바크]

원래도 참 좋아하는 당 성분 2%미만의 그릭요거트. 알룰로스를 조금 섞고 당분 함유가 낮은 베리류를 곁들여 얼리면 달콤한 간식 대신 먹기에 괜찮다.

[제철을 맞은 산딸기와 이제 끝물인 딸기]

블루베리, 라즈베리, 스트로베리 등 베리류가 당 성분이 상대적으로 낮은 과일이다.

[산딸기 아몬드 초콜렛]

살딸기와 무설탕 아몬드 버터 그리고 아몬드를 넣어 초콜릿을 씌웠다. 고소하고 쌉싸름한 맛이고 산딸기 씨앗의 식감이 좋다.

[치아시드와 요거트, 블루베리를 섞어서 하루 재워 놓은 치아시드 푸딩]

부드러운 식감과 포만감이 부담 없는 디저트다.

<나의 기분과 컨디션 관리>

식단을 시작한 이래로 적절한 움직임을 위해 힘쓰고 있다. 프리랜서인 나는 집, 작업실에서 보내는 시간이 많고 올해는 특히 더 그렇게 되었다. 이것도 역시 건강 이상과 컨디션 난조로 감정에 변화가 생겨 결단한 일이다. 거창한 운동보다는 아침에 일어나 정오가 되기 전에 30분 정도의 요가 또는 스트레칭 했고 해가 있을 때 걷고 식사 후에 절대적으로 움직이려고 노력했다. 물론 너무 귀찮고 즐겁기만 한 일은 아니지만 꼭 시간을 정해 놓기보다는 습관을 들이는 것을 목표로 식사 후 햇빛 아래서 걷기를 하나의 일과 같이 붙여놓고  30-40분 정도 무리하지 않고 걸으려고 했다.

<좋아하는 커피와 술은 잠시 안녕>

술과 커피를 좋아하는 사람은 많아도 많은 양의 술과 커피가 건강에 이롭다고 자신 있게 말할 수 있는 사람은 없을 것이다. 특히 와인과 진한 커피, 홍차를 좋아하던 나는 이 습관을 시작하고 거의 먹지 않는다. 특히 술은 5주간 마시지 않았고 커피는 꼭 마시고 싶은 경우에 마시거나 가능하면 디카페인을 선택했다. 술은 인슐린 저항성을 높이는 절대적인 물질이기도 하거니와 이것을 분해하느라 거의 모든 세포들이 움직이기 때문에 그동안은 나의 기본적인 대사 에너지를 소비하기 위해 일하지 않는다. 그래서 식단을 관리하는 동안은 되도록 마시지 않는 것이 좋다는 조언을 받아들인 것이다. 커피는 마셔도 되지만 수면의 질을 위해 늦지 않은 시간, 홍차나 커피 모두 디카페인을 마시거나 허브티를 주로 마신다.

아직도 5주 차 진행일 뿐 큰 성공을 거뒀다고 말할 수는 없지만 과정은 썩 마음에 든다. 크거나 작은 실패와 성공이 있더라도 필요하다면, 많은 사람이 건강한 방향으로 조금 더 가까워졌으면 하는 마음에 나의 시도를 공유하고자 했다.혹시나 참고할 사항이 있다면 각자의 삶에 활용해 보길 바란다. 이 새로운 패러다임을 검증하고 전파하는 최겸에 따르면 최소 3달 동안은 이 상태를 지속하고 그 후 자유롭게 일상에 지장이 없는 정도로 조절을 하면 좋다고 추천을 한다. 최소 3달은 지속해야 몇 십 년 동안 쌓인 좋지 않은 습관이나 관성이 좀 더 건강한 방향으로 작용을 하기 때문이라고 한다. 혹시 나와 비슷한 문제를 겪고 있거나 주변에 해당사항이 있는 사람들이 있다면 대사에 나쁜 영향을 주는 습관부터 줄여 나가길 추천한다.

ソ・ダソム

서다솜
ソ・ダソム
1984年12月生まれ。
視覚芸術家

2007年3月 梨花女子大学 造形芸術大学 陶磁芸術専攻学士
2013年3月 ベルリン フンボルト大学交換留学生
2014年8月 梨花女子大学教員養成大学 教育大学院美術教育専攻修士

<経歴と活動>
2017年
・メキシコ メキシコシティにて
クラトインベルティド レジデンス入居作家(韓国文化芸術委員会後援)
・香港・Kong Galleryにて
ワークショップ “A Hundred Moons”

2018年
・韓国 光州 5.18記念文化センターにて
5.18記念文化財団 国際学術大会発表者「民衆美術,失敗で定義できない多衆の力」
・韓国 光州 アジア文化財団
ACC創作空間ネットワーク フィリピンパビリオンコーディネーター
・韓国 光州 ホットハウスにて
2018光州ビエンナーレ フィリピンパビリオン コーディネーター
・ノルウェー、スウェーデン、デンマークにて
北ヨーロッパ招待リサーチ(OCA ダニッシュアートカウンシル後援)

2019年
・韓国 光州にて
光州ビエンナーレパブリックリサーチプログラム 参加作家
ワークショップ “A Locality Observation in Gwangju”
ワークショップ “手にしたものはなんですか?”

2020年
・韓国 光州 ポボ食堂にて
ワークショップ “山のお菓子”
3人展「先に言う招待の言葉」企画、参加作家
団体展 “Amoeba” 参加作家

2021年
・韓国 釜山 芸術地球Pにて
個人展「失礼します、この近所にもしかして花屋さんはありますか?」
釜山 芸術地球Pレジデンス 入居作家

2022年
・韓国 光州 ヘユムにて
個人展「生きること、食べること、寝ること」
光州文化財団地域文化芸術特性化支援事業支援作家
・イタリア ベニス Spazio Berlendisにて
光州ビエンナーレ 5.18ベニス特別展示「花の咲く方へ」参加作家